6歳臼歯と人生100年時代


2020.1月号
歯科口腔外科 冨江 華織(とみえ かおり)


 先日連携医の先生からご依頼でハンディキャップがあるために全身麻酔下で歯科治療を行う5歳と7歳の症例を経験することがありました。

二人ともかわいらしい6歳臼歯が生えてきていました。乳歯であれば、あと少しと姑息的な治療になることもあると思いますが、6歳臼歯はあと90年以上使うと思うと非常にプレッシャーを感じました。体表に存在する髪の毛や皮膚は再生能力が強いのに対し、歯は外部からの大きな刺激を受ける割に擦り減っていくばかりです。

 昨今人生100年時代と言われ、人間の寿命が非常に伸びています。しかし歯は10代で完成期を迎え、その後90年使用されていきます。予防診療の充実、インプラントや再生医療などまだまだ未知の世界はわかりませんが、今の自分の治療が今後何十年と機能していくことを考えさせられた症例でした。

余談としては60歳臼歯とかあったらいいなとは思いますが...先生方いかがでしょうか?


~ご案内~
既にご案内しておりますが2/10(月)の7歯科医師会連携の会に加えて、3/16(月)に第2回訪問歯科診療連携の会を開催させていただきます。同封のチラシをご覧いただき、是非ご参加のFAXをお送りください。

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