四方山話
2021.11月号
歯科口腔外科部長 長谷川士朗(はせがわしろう)
人から聞いたエピソードを二つ紹介させていただきます。
・「アルコールは大丈夫ですか?」
御本人は、入院中の手術当日に何気なく聞かれたので元気よく「昨日は一滴も飲んでいません」と答えたとのこと。針刺入部の皮膚消毒に際しアレルギーの既往を尋ねられたと思いますが、飲酒と勘違いしたようです。(サプリメントなど嗜好品の質問に続いてだったので、つい・・とは本人の弁です)感染症対策で手洗いや消毒の機会が増えたことにより皮膚が過敏になっている方もいらっしゃることと思います。アルコール綿で皮膚の発赤・かゆみが出る場合がありますので、アルコールを含まないクロルヘキシジンの消毒綿を用意されておくとよいと思われます。
・口腔内崩壊錠
降圧剤の処方箋を薬局に持って行き「口腔崩壊」の文字を発見、口の中が壊れてしまう薬なのかと大層不安になったそうです。もちろん、薬が口の中で崩れ溶けていくだけで口の中に被害はないはずですが、確かにネーミングはびっくりされても不思議はないと思いました。歯科ではまだ馴染みが薄いですが、嚥下障害がある方には少量の水分で服用できる長所があり、ジェネリックには増えているようです。
この二つの経験談はいずれも同じ方なのですが、ストレートに直感で理解され感性が鋭いといいましょうか・・・楽しいお話をいただきました。
★10月から入院治療も再開しつつあり、待機患者さんに順次ご案内の連絡をしております。
新患の方も今まで通りどうぞお気軽にご紹介ください。